事務長会創立30周年・事務職員会創立50周年おめでとうございます
 
                           千葉県盲聾養護学校長会
                              会長 伊藤 鉄夫
 
 この度、千葉県公立高等学校事務長会創立30周年・事務職員会創立50周年合同記念式典が盛大
に挙行されましたこと、誠におめでとうございます。千葉県盲聾養護学校長会
を代表しまして心より
お祝い申し上げます。
 一口に創立30周年または50周年と申しますが、今日に到るまでに多くの諸先輩方のご努力とそ
の良き伝統を引き継がれました現職の皆様方のお力が相俟って今日のこの佳き日を迎えられましたこ
とに対しまして衷心より敬意を表するものであります。50年前と申せばまだ戦後混乱期でありまし
た昭和20年代半ばであり、30年前と申せば経済の高度成長期でありました昭和40年代半ばにな
ります。その時代からこの平成の今日に致るまで、特殊教育諸学校の学校教育をその根底から支えて
くださったのは、歴代の事務長さんをはじめ事務職員の皆様でありました。今、そのお一人お一人に
「たいへんお世話になりありがとうございました。」と申し上げたい気持ちでいっぱいです。
 振り返ってみますと、公立盲聾養護学校は、昭和20年代には千葉盲学校と千葉聾学校の2校しか
ございませんでした。昭和30年代には新しく4校が設置されまして6校となりました。昭和40年
代にも新しく4校が設置されまして学校数は10校となりました。昭和50年代盲聾養護学校にとり
まして大きな変革の時期でありました。それは昭和54年の養護学校の義務教育化の実施に伴い養護
学校の開設ラッシュとなり、18校もの学校が開設され学校数は一挙に28校になりました。この当
時の苦労話を先輩の事務長さんから伺ったことがありました。校舎建築が遅れて4月の開校式を他の
施設で実施したそうです。その後、昭和60年代から平成の今日までに5校が設置され、現在では公
立盲聾養護学校数は33校にもなっております。本年度、そこで学んでおります児童生徒数は3,718
人、教職員数は2,796人となっております。
 この間、盲聾養護学校の施設設備の充実に向けて、事務長さんをはじめ皆さんにたいへんお骨折り
をおかけしました。その例を挙げればキリが無いわけですが、主なものを挙げてみますと、作業棟の
建設、屋根付きプールの設置、保健室、食堂、養護訓練室の冷房化体育館の暖房化、エレベーターの
設置、スクールバスの更新等、手間ひまのかかるものばかりお願いして参りました。これらの工事を
進めるにあたっても基礎資料の作成から、夏の炎天下での工事の立合い、真冬の寒い中での現地調査
等すべて子供達のためと頑張っていただきました。ひとつひとつの仕事に対して、障害のある子供達
が生活しやすいように、勉強しやすいようにと心を配っていただきました。階段の手すりひとつ設置
するにしても金属製のものは冬冷めたいだろうからと木製の手すりにしていただいたり、全盲生のた
めに点字ブロックの設置を積極的に働きかけていただいたりと障害のある子供達のことを真に理解し
て仕事を進めてくださったことを私はたくさん知っています。
 盲聾養護学校は事務的に煩瑣なものがたくさんございます。例を挙げてみますと就学奨励費に関す
るもの、107条教科書に関するもの、寄宿舎、給食に関するもの、スクールバスの運行に関するも
の等数多くあります。児童生徒数は少ないのですが、教職員数が多いので、その面でもご苦労をおか
けしています。また、事務室が大好きな子供達がいて、仕事の邪魔をしてしまうことがよくあるので
すが、こんな時でも気持ちよく応対してくださるので助かっています。
 盲聾養護学校のことばかり述べてしまいましたが、この機会に諸先輩の皆様や事務長さんはじめ事
務職員の皆様に日頃のお仕事に対してお礼と感謝を申し上げたかったからなのでございます。
 事務長会創立30周年、事務職員会創立50周年を契機とされまして、会の益々のご発展と会員の
皆様のご健勝を祈念申し上げてお祝いの言葉といたします。