●研究活動
支部活動



研 修 と 親 睦


                            千葉北部支部
                              犢橋高校  
黒 川 喜美子


 千葉県公立高等学校事務職員会創立50周年記念誌発刊を心からお祝い申し上げます。
 事務職員会のために何も役立つこともないままいたずらに33年の年月を重ね年長者となった平成
11年に支部長を勤めることとなり、如何に諸先輩の事務長が「研修と親睦」を基盤とし、後輩の育
成に心を砕いていたかを痛感いたしその功績に敬意を表しています。時に、千葉県北部地区は研究大
会で発表の年に当たり、昨年一年間は中邑弘子事務主幹の熱心なご指導のもとに研究発表のテーマ探
しから始まって、研修委員打合会を何度も行い、私が支部長をお引き受けした時には、大方の骨子が
出来ておりました。この役目を通して、人間関係において「人の和」「ゆとり」が如何に大切である
か。最も身近な事務室においても、事務長一人が力んでみたところで、所詮事務職員の協力なくして
は、事務職員相互の関係、互いに信頼し合う「人の和」なくしては、いかなることも充分な力を発揮
しえないものであるとしみじみ思っています。
 研究発表当日に至るまでの様々な事柄との出会いが何よりの、研修であり親睦えとつながる。その
ことによって一人一人が成長し、資質の向上へ導いてくれると、諸先輩がくり返し培った50年間の
歴史の重みを感じずにはいられません。ここに最近目にした「コラム」の中からいくつかを書いてみ
ました。何かを得ていただけたらと思います。
 「困難に出会っても、それをいかに受け止めるかによって人生は変わる」ロサンゼルス五輪の柔道
金メダリスト山下泰裕さんの言葉です。金メダル確実と言われながらボイコットのため涙を飲んだモ
スクワ五輪、試合中のアクシデントによる骨折など、柔道を続ける上で多くの困難や苦難と遭遇して
きた山下さんならではの人生訓といえましょう。また「物事にはすべて表と裏があります。たとえば
成功と失敗、喜びと悲しみのように二通りある。現実に起きたことをどう受け止めるかによって、次
のエネルギーになるのか、足かせになるのかが決まります。長い人生においては、どんなことも次の
自分の成長の糧にしなければ意味がないと思います」とも語っています。私たちも仕事を進める上で
は様々な困難に遭遇しますが、天はその人の能力を超える困難を与えることはありません。必ず克服
できると信じ、困難が成長の糧となるよう精進したいものです。
 友人から祝福されたり、両親からプレゼントをもらったり、誕生日の楽しい思い出は誰にでもある
ことでしょう。けれども誕生日は自分が生まれた日、周囲からお祝いしてもらう日、ただそれだけな
のでしょうか。ある日のこと、誕生日を迎えた若手社員のY君は大きな花束を抱えて帰宅しました。
そして両親の前で「今日まで私を育ててくれてありがとうございました」と感謝の言葉を述べ、花東
を手渡したのです。
 誕生日は本人にとって特別な日であることは当然ですが、ただ祝福を受ける日に止めることなく、
生み育ててくれた両親への感謝を深める日としてはいかがでしょう。
 自分の誕生日に両親ヘプレゼントを贈るのも、仏壇に花と線香を供え、祖先を思いながらの命の源
をさかのぼるのも、すばらしい実践です。両親や多くの人への感謝の念を深め、張りのある人生や充
実した仕事へとつなげたいものです。
 事務職員会の50周年を期に会員相互の一層の発展を願っています。