祝     辞
 
                             全国公立学校事務長会
                               会長 牛丸 宗尚
 
 千葉県公立学校事務長会創立30周年・事務職員会創立50周年、誠におめでとうございます。全
国の事務長会会員を代表いたしまして、心よりお喜びを申し上げます。
 千葉県教育委員会・千葉県高等学校長協会・千葉県盲聾養護学校長会並びに関係者諸団体におかれ
ましては、日頃より事務長会に対しまして、暖かいご理解・ご支援を賜り、深く感謝申し上げます。
 千葉県公立高等学校事務長会の「30年の歩み」は、単に時間の長さや重みを示すものではなく、
先輩諸兄姉を含めた県事務長の皆様が、その時々の課題解決に全力を傾注すると伴に、勤務校におけ
る学校経営の一翼を担うご苦労の歴史であると存じます。
 この30年の間には、世界における冷戦構造の解消、社会主義国家衰退等の大きな変化がありまし
た。国内においても、55年体制の崩壊や驚異的な経済発展がありました。その結果として、国際社
会への進出と世界平和への貢献や貿易摩擦の問題が生じました。更に、バブル経済の崩壊に伴う長期
の不況や金融再編、経済再建、雇用不安等が今日的課題として大きな社会問題となっております。
 教育界におきましても、今日、生徒の多様化に応じた「新しいタイプの学校」づくり、学校週5日
制の問題、生涯学習時代への対応、生徒急減期対策など課題が山積しております。
 国の教育改革をめぐる動きでは、中央教育審議会の「今後の地方教育行政の在り方について」の答
申及び地方分権推進計画に基づき、7月8日「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関す
る法律」として、教育関連では、21本の法改正を含む案件を可決いたしました。これらの改革が実
施されます今年度から来年度にかけましては、地方教育行政にとりまして、大変革の時期となること
は間違いありません。とりわけ学校にとりましては、裁量権や自主性が拡大されることとなり、従来
にも増して、校長の責任ある学校運営が強く求められますし、いわゆる説明責任・自己責任が益々重
くなってまいります。
 このような時代にあってこそ、事務長は、学校現場における行財政のプロとして、学校経営の責任
者の一人として、従来の狭い「学校事務観」に捕らわれることなく、広く新しい視点に立って教育の
改革・改善を図って行くことが強く求められております。
 30周年と言う大きな節目にあたり、「温故知新」の心で、この困難で変化の激しい時代を県事務
長会の大きな飛躍の時とされますよう、会員皆様のご活躍とご健勝をご祈念申し上げまして、甚だ粗
辞でございますが祝辞とさせていただきます。